2014-12-18

田村耕太郎「頭に来てもアホとは戦うな」 〜 最優先事項を最優先する

イラッとしていることが顔や文章に出やすい。もちろん問題だとは思っている。

というわけで、田村耕太郎「頭に来てもアホとは戦うな」を読んだ。他人を見下す「アホ」という言葉が使われ、この本の中でもそういうニュアンスで使われている。けれど、後半に読み進めるにしたがって、アホへの対応というのが本質的な問題ではないことが説かれていく。

最優先事項を最優先しろよ、ということである。自分の正しさを証明したり、自分の優秀さを認めさせたりすることを優先させると、目標の達成から遠ざかるということだ。最優先事項である目標の達成のためなら、相手の矛盾を見逃す、非がなくても頭を下げる、権力にすり寄る、一時的に手柄を誰かに渡すということも、手段のひとつになり得る、と考えればよいのだ。

当たり前だろって人には、この本は既出すぎる。ピンとこない人には、もしかしたら新しい視点を提供してくれるかも知れない。