2014-12-31

2014年のふりかえり

今年は、年末年始に仕事がないので、あれやこれやと考え事をしている。飲んでる合間に。

昨年の大晦日に、

来年の抱負として具体的な活動に帰着させられるものはない。大きな指針として、より多くのことをやめ、より多くのものを捨てようとしている。

と書いてある。こういうぼんやりした指針を立てると、ぼんやりした結果になる。体重を減らしたり、基本的にコードを書かない職務についた、社外の人と話す機会が増えた、外側から見るとチラリと変化があった程度か。

昨年も思ってたんだけど、明確に新しい技能を身につけていなくて、焦っている。コードを書く仕事から、書かない仕事になったので、変化はあるんだけれど、自覚的に技能を獲得していない。知覚できていないのか、できてないだけなのか。

ぐずぐずもぞもぞしていたなぁという1年だった。いや、もちろん自分なりに、もぞもぞしながら前進はしたんだけれど、 「YAMAGUCHI::weblogの2014年を振り返る」みたいなのを読むと、あーなるほどなぁ、こういうところで差が出るんだろうなぁ、やっぱりあんたすげーよ、と感じる。

あんまり自省ばっかりしてると、湿っぽくなるので、いいことも書いておこう。コードを書かない縛りってことは、いざとなったら自力で(番組本番数時間前に、ある PaaS が変更コードのデプロイを受け付けなくなったので、別の PaaS/IaaS にやっつけで移植するみたいな)解決ができない、ということだ。自分が SPOF にならないプロダクトや開発プロセスになるようにした。これまではほんと属人的であったなぁと気づいた。

テレビ連動サービス開発の勉強会が、なにやら人気で嬉しい。飲み会の幹事もできない自分が企画して、いまのところ反響がよいのは嬉しい。あと2週間、残りのタスクをこなしていこう。

と、気分がいい流れもあるので、来年は流れに乗りつつ、舵を切って行こうかなぁなどと考えている。

さて、なんとなくまとまってきたので、飲み納めをしようと近所の居酒屋に電話したら「こちらで予約いれておきましたので、来店時刻だけ教えてください」と言われた。何を言っているのか分からねぇと思うが、とりあえず飲みに行こうと思う。

2014-12-26

なんで話しかけられてるのか、知りたい

ここ数日、お疲れさまですでチャットを始めることの是非について、ブログや SNS 投稿が目についた。元の記事の意図と、受け取られ方がずれているような気がした。と、続けるように見せかけて、ここからは仕事のチャットで気をつけていること/相手に期待していることを書いてみる。元記事やその反応とは、あまり関係ない。

予防線を張っておくと、できてないことも書いてある。でも気をつけています、というスタンスです。と逃げておく。

基本的に「あなたが始めた情報伝達セッションのコストは、あなたが負担して欲しい。」と思っている。

話しかけられた時に、で、私はどうしたらいいの、というのがすぐに分からないと、ちょっとストレスになるからだ。会話を始めたほうが、ある程度のコストを負担して欲しい(もちろん、こっちの非で相手にコミュニケーションさせてる場合とか、例外はある。)。

たとえば、チャットで呼びかけられて、こっちらが返事するまで待たれるのは、たしかにちょっとストレスだ。

@ぶちょー

とか

お疲れさまです^^

とか言われた後、こっちから返事をするまで、何も書いてくれないのはちょっとストレスだ。呼びかけられたときだけ通知するようにしているので、次の文章がいつ来るかをときどきチャットアプリを見ないといけない。

それよりも、
@ぶちょー、〇〇の仕様で確認したい。
って言ってくれれば、受け取った側が「何を期待されているのか? 次のアクションは何か? そうすることに価値があるのか?」が分かる。

もし目上だからなどの理由で、気遣いをしてくれるなら

お疲れさまです。見積の確認をお願いしてよいですか?

と、一発で聞いてほしいとは思う。

いきなり今いいか?だけ聞いてこられるのも苦手だ。返事をしたら、相手をすることが期待されてる。用件を書いておいてくれたら、あるいは、メールや社内共有できるところに書いておいてくれたら、あとで返事できるのに。

むかーしむかし、女性の同僚に、週末空いてるかと聞かれたことがあります。そりゃあ、空いてるって答えるわけですよ。だが...

「今週末あいてる?」
「空いてますよ(wktk)」
「たまった仕事手伝ってください」
「(しまった…)」

わざと、なんだろうけど。

チャットも同じで、
@ぶちょー、今いいですか?
って聞かれても。それ大事だけど、後にしてよとかある。なので、なんの用事なのか、何を期待されているのかを知りたい。だから、相手にも知らせるように努めている。

2014-12-18

田村耕太郎「頭に来てもアホとは戦うな」 〜 最優先事項を最優先する

イラッとしていることが顔や文章に出やすい。もちろん問題だとは思っている。

というわけで、田村耕太郎「頭に来てもアホとは戦うな」を読んだ。他人を見下す「アホ」という言葉が使われ、この本の中でもそういうニュアンスで使われている。けれど、後半に読み進めるにしたがって、アホへの対応というのが本質的な問題ではないことが説かれていく。

最優先事項を最優先しろよ、ということである。自分の正しさを証明したり、自分の優秀さを認めさせたりすることを優先させると、目標の達成から遠ざかるということだ。最優先事項である目標の達成のためなら、相手の矛盾を見逃す、非がなくても頭を下げる、権力にすり寄る、一時的に手柄を誰かに渡すということも、手段のひとつになり得る、と考えればよいのだ。

当たり前だろって人には、この本は既出すぎる。ピンとこない人には、もしかしたら新しい視点を提供してくれるかも知れない。



2014-12-13

平等なマネジメント、公平なマネジメント

1分間ナントカシリーズ、タイトルが胡散臭いと思ってたのだけれど、どっかのブログで高評価だったので、ブランチャードらの「1分間リーダーシップ」を買った。結論から言うと、学びがあった。

ばらつきが課題


前提として、私は4人のソフトウェア開発者がいるチームの、開発プロジェクト管理をしている。要件を定義したり、工数から考えてどの順序で作るかを決めたり、そういうことをしている。開発者は私の部下ではないけれど、この本では部下と書いてあるので、部下という言葉を使う。

開発者によって得意分野、習熟度、問題解決、コミュニケーションにばらつきがある。

部下のステージに合わせたマネジメント


この本で提案する方法では「部下がとりくむ分野におけるステージを分ける。ステージごとに異なる指示と援助のしかたをする。そのためには、業務ごとの目標を明確にする必要がある。」というものだ。

異なる特性を持つ部下に対して、異なるアプローチをとることは、決して不当ではないという。ちょっとまえに、equality と equity の違いが SNS に流れてきたけれど、そういう感じだ。さっきまで、異なるアプローチをとるのは不公平だと思っていた。だが自分が部下だったら、それを気にするかっていうと、何が起こっているかわかっていれば、気にしない。そのためにも業務ごとの目標を明確にし、アプローチを取り決める必要がある。

業務ごと、というのは、部下がやっている仕事が複数あるときに、業務ごとに部下のステージが異なるからだ。

明日から


すでにチームの慣性があるので、コロコロやりかたを変えてしまうと却って、開発者の迷惑になるかも知れない。だいたい部下じゃないしなぁ。


2014-12-08

宝くじが魅力的にみえるとき

電車の吊り広告を眺めていたら、宝くじが魅力的に見えた。「何億円当たるかも知れないんだったら、買ってみようかな」と認識してしまったのだ。ROI が100%を明らかに下回っているのに、である。そして、宝くじが魅力的にみえるのは、よりよい投資ができないからだ、と気づいた。

宝くじはビジネスとしてのギャンブルなので、期待値は低い。胴元の利益が、コストに含まれるからだ。ROI (投資対効果)は 1 を下回る。だいたい 50 %というところか。300 円払って、平均して 150 円返ってくる。

他の投資、たとえば読書はどの程度の ROI なのだろう。2000円の本を1冊買って読んだ結果、給料があがるだろうか。期待値どのくらいだろう。1%の確率で、月給が1000円アップ? 年間の期待値は 1% x 1000円 x 12ヶ月 = 600円。ROI = 120/2000 = 6%。給料が上がったら1年だけじゃなくてもうちょい続くけど 10〜20% ってところか。



宝くじの ROI のほうがよい。本でも、講習会でも、飲み歩きでもなんでもいいけど、宝くじよりもROIがよくないと、投資として認識できない気がする。惰性の読書を投資と呼ぶのは、実は欺瞞なのかも知れない。サイタ×サイタ の Kindle 版が出たら、消費として買うんだけど。早く出ないかなぁ。