2005-06-27

<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003310233/addicted2inde-22">福沢諭吉 / 学問のすヽめ</a>

林望が、耳から聴いて力強く感じる名文であると、何かの本で評していたような気がする「学問のすヽめ」を読んだ。上手に音読すると、言葉が途切れずに、音楽のように流れて聞こえる。内容の理解がおろそかになる。精読して理解をする。



主題は「独立」である。最近隙を見せたら、村上龍が独立という言葉を使う。



もし国の政事につき不平の箇条を見出し、国を害するの人物ありと思わば、静かにこれを政府へ訴うべき筈なるに、政府を差置き自ら天に代わりて事をなすとは商売違いもまた甚だしきと言うべし。


ルールを無視するな、と。必殺シリーズやハングマンは好きだったのだ。



蟻の如きは遥かに未来を図り、穴を掘って居処を作り、冬日の用意に食料を貯うるに非ずや。然るに世の中にはこの蟻の所業をもって自ら満足する人在り。


いわゆる旧を信ずるの信をもって新を信じ、西洋の文明を慕うの余りに兼ねてその顰蹙朝寝の僻をも学ぶものと言うべし。


きちんと物事を考えるべきであるという主張である。そして物事を論理的に考える基礎として、学問が必要である。本の中には「一例を示さん」と、例が書かれているので、分かりやすい。